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第26話 宅配のこととか

2017/03/15 Wed 07:10
category - コラム
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◆先日、宅配業の最大手であるヤマト運輸が、個人向けを含めた宅配便の配送運賃を消費税導入時を除いて27年ぶりに値上げする旨の検討に入ったというニュースが報じられた。
 値上げの検討に入った理由としては、ネット通販の普及などに伴う宅配便の取扱量の急激な増加とドライバー不足によるそれへの対応難、そしてドライバー自身に対する過度の負担が挙げられていて、実際にヤマト運輸が値上げに踏み切れば他の有力業者(佐川急便や日本郵政)も、おそらく追随するのではないかと見られているようだ。

 このニュースを聞いて僕は「当たり前」、「成るべくしてなった」と思った。
 値上げについては一利用者としては残念に思うのだけれど(個人的な感想ではあるが)僕は以前から、この宅配に関するサービスが過剰だと思っていた。特にネット通販における配達は、ちょっと異常ではないか、とも思った。確かに送料は安ければ安いほど利用者にとってはありがたい話なのだけれど、実際のところこんな安い送料(もしくは「送料無料」で)宅配業者の経営が成り立つのかと思っていたし、それと同じくらい宅配業務として成り立つのかと思っていた。
 ネット通販が普及する前の物流量であればまだしも、今や毎日日本中に配達されている宅配物は尋常でない量になっていて、だからと言って宅配ドライバーの数がそれに比例して増えているわけではなく、現存するドライバーたちの負荷増によってそれは賄われているのが現状だ。しかも日にち指定だけでなく時間指定や不在時の再配達といったことまでをもしているのだ。宅配ドライバーの負荷は、おそらくは素人である僕には想像もできないものだろう。それにあのような現状をテレビなんかで見せられたら誰も好き好んであの仕事をしようとは思わないのではないか? 給料がべらぼうに高ければやらないでもないが、おそらくはさほど高くないはずだ。だからそれでも必死に荷物を届けている宅配ドライバーに対しては僕は尊敬の念を抱かざるを得ない。

 個人的に思うのだけれど、結局のところ「サービス過剰」なのだと思う。当日配達や時間指定配達、更には再配達等等。
 確かにこれらは便利だ。しかし実際のところこれらは絶対に必要とするサービスなのだろうか? もちろん需要はあるだろうし必要とする人もいるだろう。しかし今のような闇雲に対応しなくてはならない類のサービスなのだろうか?
 ここ数年、僕もネットで物をよく買うようになって、その都度宅配業者さんにはお世話になっているが、今までに「絶対にこの日、この時間までに届けて欲しい!」といったケースが発生したことはあまりない。たいていの場合「できたらXX日までに手に入れたい」という程度であったし、どうしても特定の日までに手に入れたいという場合は早めに注文するか、もしくは実店舗に足を運ぶというようにしてきた。皆が皆そういうふうにできるかどうかはわからないが、少なくとも利用者側がそういう類の気づかいや努力をすれば、現在のような過剰なサービスは必ずしもなくてはならないものではないと思えるのだ。

 そもそも人間というのは楽をしたがる生物だと思う。その反面、誰もやってくれないとしたら自分で何とかしようとする生き物でもあると思う。つまり今は過剰なサービスがあるから、皆その便利さに胡坐をかいてしまう。そしてそれがいつの間にか当たり前になってしまって、それが遂行されないとクレームを出す。酷い場合だと見えない所で苦労している人のことなんか微塵も考えず、ただ「金を払っているんだ!」という理由だけで、その便利さを享受できなかったことに腹を立てる。
 これは宅配に限らず日本におけるすべての経済活動に言えることだ。サービスを充実させることによって競争に勝つということは商行為を行う企業である以上、当たり前のことなのだけれど、それが過当なものになると必ずそこに歪みを生み出すものだ。コンビニ、ファミレスの24時間営業や牛丼店の深夜のワンオペ等がその最たる例だ。しかもそこに低賃金や非正規といった話も絡んでくるから問題は更に複雑かつ厄介なものになって解決の糸口を見つけることさえ難しくさせている。それもこれも日本が経済優先主義に走り過ぎていることと、我々が便利さと豊かさを取り間違えていることによる結果だ。

 少々話がズレてしまうが、僕は常々思っていることがある。それは総じて「ここまでのサービスが必要なのか?」ということだ。例えば「電気」、「ネット」、「スマホ(携帯電話)」、「パソコン」等々。
 1980年代のバブル全盛期。(引き合いに出すたとえが悪いかも知れないが)その頃は「ネット」も「スマホ(携帯電話)」も「パソコン」もなかった。もちろん現在のような個別宅配といったきめ細やかな(いや「過剰な」)サービスもなかった。土地転がしや異常な株価上昇による実体のない経済成長であって、後の崩壊によって日本経済に大打撃を与えたものではあったが、その期間だけを見れば、それはそれは大きな経済活動のうねりだった。そしてそんなうねりの中、僕らは「ネット」も「スマホ(携帯電話)」も「パソコン」もない環境で経済活動を成立させていたのだ。電力に関して言うなら現在は電力量不足が叫ばれていて、だから原発による安定した電力が必要だなんて言われているが、バブル期に要した電力量は、現在の発電量から原発が生み出している発電量を引いた値くらいと聞く。
 そういったことをも含めて総合的に考えてみると、バブル期以降に生まれた今の多様なサービスなんて、ほとんどの場合、実は必ずしも必要なものではなくて、つまりはなくてもいいものなんじゃないか、過剰なサービスなんじゃないかと思えてくるのだ。そしてその「なくてもいいもの」や「過剰なサービス」は連動して他の「なくてもいいもの」や「過剰なサービス」を生み出し、それが無用なエネルギーの需要を引き起こし、ひいてはそれらを利用して「便利だ」と思った人間自体に、実は本来は起こることのないはずの負荷を発生させてしまうといった本末転倒な世の中になっているのではないかと思えるのだ。
 識者やお偉いさん方は、それが経済活動であり、それによってお金を回していくことで経済が発展して世の中が便利で豊かになると、これまでに散々言ってこられてきたが、果たして本当にそうなのだろうか? 
 僕には単になくてもいいものを無理やり国民に押し付けて過剰な便利さを押し売りしているようにしか思えない。しかも例えばネットやスマホという、ある意味詐欺の温床となっているような危険なものまでをも使わざるを得ない環境にしてしまっていて、社会生活における選択の余地を取り上げてしまってもいるから質も悪いように思える。本来ならそんな馬鹿げたことなんて即刻やめるべきだと思うのだけれど、本末転倒のものであっても、その見せかけの利便性に慣れてしまうと人間というのは現実は見えても真実が見えなくなってしまうようだ。

 こうして色々なことを考えてみると今回のヤマト運輸の判断は極めてまっとうなものだと僕は思う。値上げは確かに利用者側としてはキツイと感じるが、それで今の過剰なサービスに慣らされてしまった社会が少しでもいい方向に向いてくれるのであるならば、それは甘んじて受け入れるべきだろうと僕は思う。でなければ日本の物流、特に宅配は間違いなく崩壊する。今のままドライバーは増えないわ、モノは激増するわ、過剰なサービスは残るわ、では必ず回らなくなる日が来る。そして宅配が崩壊すればネット販売業者も打撃を受ける。そうなる前に不要もしくは過剰なサービスをやめて、それに適応した個人や社会になることに舵を取りなおすべきだと思うし、もうそういう時期に来ているんじゃないかと思う。

 僕は懐古主義の人間ではないが社会的なインフラやサービスといった面で考えると、バブル経済に入った頃辺りが、モノやサービスと人間との関係という点でも丁度良かった時期ではなかったかしらと思えるのだけど、いかがだろうか? ありえない話であろうが、不要もしくは過剰なものを捨て去って、あの頃のような社会に戻れば、現代において発生してる様々な(本来は無用な)問題の多くが無くなるのではないかと思えたりする。もちろん、それ以降の崩壊へと辿った様は決して褒められたものではないから絶対に真似すべきではないのだけれど、過去の苦い経験がある今の我々であれば今よりは少しはましな方向に向かえるのではないかと思えるのだ。
 前に進むばかりが方法ではない。後ろに戻るというのも一つの方法ではなかろうか。




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