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第59話 画面比率4:3に思ったこと

2017/04/28 Fri 07:51
category - エッセイ
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◆先日、「前略おふくろ様」というドラマを再び観る機会があった。萩原健一が主演の1975年に放映されたドラマだ。
 僕は放映当時からこのドラマが大好きで再放送をも含めて何度も観たものだった。おそらく僕と同年代の方々の中には僕と同じような思いを持っている方々が多数いらっしゃるだろう。今となってはもうDVDや有料テレビなどでしか観ることができなくなってしまったが今でも間違いなく名作と言っていい。
 実際に久しぶりに観たところ昭和感が満載で、それに関しては製作された時代が時代だから仕方ないのだけれど、昨今の中身の薄いドラマばかりを観せられている身には、このドラマの随所に見られる「侘び」(わび)と「寂び」(さび)は非常に趣があると思えるし、台詞の一言一言がやけに心に突き刺さる。感情は(いい意味で)揺さぶられてばかりだ。それに皆芝居が本当にうまい。台詞無しで30秒~1分くらいの間(と言うか「絵」)を保つことを難無くやっているし本当に絵になっている。こういうのは昨今のドラマではほとんど見受けれられないものだ。
 更に特筆すべきはドラマ中の曲が良いことだ。メインテーマももちろんすごく良いのだけれど、様々な場面で流れるBGMがどれも良い。そのどれもが今のようなデジタルではなくてアナログだ。煌びやかな機械音なんて一切ない。どれも人が最初から最後まで地道に楽器を演奏していると感じることができる音だ。単純かつ聴き慣れた楽器の音でしか作られていないのに、やけに心に染み入る曲ばかりだ。
 今もう一度この時代に合った形で、このような「侘び寂び」を醸し出せるドラマを作ることってできないのだろうか?


 今回、その「前略おふくろ様」を観ていて妙に不思議な感覚に陥ったので、(いつもながらに大した話ではないのだけれど)それをも書き留めておこうと思う。

 このドラマは最初に1~2分ほどの話の導入部分があり、その後にテーマ曲に乗って出演者等のクレジットが流れる。その様を久しぶりに観て感じたことがある。
 このドラマは昔のドラマだから画面は、画面比率4:3のものだ。それが今の薄型テレビの16:9の画面で映し出されるから、左右が空いた状態になる。

 その状態で観ているのが何とも不思議な感覚なのだ。

 そんなふうに左右が空いた状態で映し出されるのは、このドラマに限った話ではない。古いテレビ番組なら、ほとんどがそうなってしまう。当たり前と言えば当たり前の話だ。
 しかし他の番組で同じように映し出されるのを観ても別に不思議だと思えるような感覚にはならなかった。16:9の画面に4:3の映像が映し出されているという事実をありのまま受け入れていた。しかしこのドラマの場合は、それを素直にありのままを受け入れつつも他に不思議な感覚が沸き起こったのである。

 不思議な感覚とはいったいどんな感覚か?

 うまく説明できそうにないから、感じたことをありのまま書き記そう。

 この番組がリアルタイムで放送されていた当時、番組タイトルが映し出されると共にちょっと物悲しげなメインテーマが始まり、それをBGMにして「滝田ゆう」というイラストレーターが書いたいくつかの絵を背景にクレジットが映し出されていく様を、僕を含めた当時の人間は、どんなふうに観ていたのだろう?

「ドラマが始まったよ!」という感じで、家族揃って皆静かにブラウン管を注視していたのだろうか。
 ボリュームのつまみを少し右に回し、ちょっとこもりがちな音を大きくしたのだろうか。
 時折画面が乱れて、「うわー」とか「あれれ」などと言いつつチャンネルのつまみを左右に回したりしたのだろうか。(はたまた僕のようにテレビの両側面を手で「バンバン」と叩いたりしたのだろうか)

 他にも言葉ではうまく説明できない感覚や感情があった。どうして自分が急にそんな状態になってしまったのかよくわからない。可能性としては、やはり薄型テレビで観ているからだろうという気がしないでもない。
 今、当時と同じものをまっすぐ観ているはずなのに、16:9の画面に映し出されている4:3画面のドラマを観ていると、何だかあの頃をどこか別の場所から覗き込んでいるような感覚……とでも言えばいいだろうか、そんな感覚だ。それはつまり、今、当時と同じものを観ていたとしても、やっぱり今の自分があの頃の自分とまったく同じというわけではないと自分自身に教えている、ということでもあるような気がしないでもない。自分は「あの頃の自分に戻ったんじゃないか」って感じるも意識の底にある過去の自分から「いや、違うよ」って諭されているような、そんな感覚でもある。悲しいことだけど、どんなに愛しくても過去には戻れないということなのだろう。

 では昔のブラウン管テレビで観てみたらどうなのだろう。
 幸か不幸か僕の家にはまだ20型のブラウン管テレビが残っている。時間の余裕ができたら一度試してみよう。4:3画面の「前略おふくろ様」というこのドラマを、4:3画面のブラウン管テレビできちんと観てみたら、僕の中に湧き起ったこの不思議な感覚が何であるのか、もう少しよくわかるかも知れない。





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